電力自由化、切り替えわずか0.6% 料金複雑、様子見を決め込む家庭多く (1/5ページ)

2016.4.2 07:03

電力小売り全面自由化の初日、記念イベントで挨拶し、電球型のモニュメントを点灯させる東急パワーサプライの村井健二社長=1日午前、東京都世田谷区

電力小売り全面自由化の初日、記念イベントで挨拶し、電球型のモニュメントを点灯させる東急パワーサプライの村井健二社長=1日午前、東京都世田谷区【拡大】

 家庭が電気の購入先を自由に選べる「電力小売りの全面自由化」が1日、始まった。都市ガスや通信会社など多様な企業が参入し、サービスの向上や値下げが期待される。ただ、新規参入事業者に契約を切り替えた家庭は0.6%に過ぎない。新プランに切り替えなくても大手電力とのこれまでの契約が継続されるため様子見を決め込む家庭も多く、自由化初日は静かなスタートとなった。

 「便利でお得なサービスはもちろん、新しい生活体験を提供したい」。東京急行電鉄系の新規事業者「東急パワーサプライ」の村井健二社長は1日、都内で開いたイベントでこう挨拶すると、電球型のモニュメントを点灯させ、笑顔で電力販売をPRした。

 東京ガスや大阪ガスなどの都市ガス、KDDIといった通信会社など、さまざまな企業が自由化を受け新規参入した。本業のガスや通信とのセット販売による割引など、多様なサービスをアピールする。

 一方、大手電力も新料金プランで対抗し、これまでの地域の垣根を越えた販売にも乗り出した。1日発足した東京電力ホールディングス(HD)の広瀬直己社長は「自由化後も勝ち残っていく」と強調した。

だが、自由化初日は一部でトラブルに見舞われた

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