「報ステ」古舘キャスター、最後の出演で熱弁 「情熱持って番組作れば、多少は偏る」 (2/5ページ)

2016.4.1 07:23

テレビ朝日系報道番組「報道ステーション」でキャスターを務めた古舘伊知郎氏(右)ら(テレビ朝日提供)

テレビ朝日系報道番組「報道ステーション」でキャスターを務めた古舘伊知郎氏(右)ら(テレビ朝日提供)【拡大】

  • 古舘伊知郎キャスター=六本木・テレビ朝日(撮影日:2015年12月24日)

 現実は甘くなかった

 「そして、私がこんなに元気なのに、なんで辞めると決意したのかを簡単にお話しするとすれば、そもそも私が12年前、どんな報道番組をやりたかったか、ということにつながるんです。それは、言葉にすると簡単なんです。もっともっと普段着で、言葉遣いもネクタイなどせず、司法言葉じゃなくて普通の言葉で、ざっくばらんなニュース番組を作りたいと、真剣に思ってきたんです」

 「ところが、現実はそんなに甘くありません。例えばですね、『いわゆるこれが事実上の解散宣言とみられています』。『いわゆる』がつく。『事実上』をつけなくてはいけない。『みられている』と言わないといけない。これはどうしても必要なことなんです。テレビ局としても、誰かを傷つけちゃいけないということを含め、二重三重の言葉の損害保険をかけないといけないわけです」

 「そして、裁判でも『自白の任意性が焦点になっています』。『任意性』…。普段、そんな言葉は使わないですよね。本当にそういう風に語ったのか、あるいは強制されたのか、でいいわけです、本当は。例えばですね、今夜の夕食だというときに『きょうの夕食は、これは接待ですか、任意ですか』とは言わないわけです。でも、ガチッと固めてニュースはやらなくてはいけない」

「昔よりも開けっぴろげにいろいろな発言ができない『空気』は私も感じています」

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。