「SPORT S」、「SPORT S+」ではアクセルレスポンスが高まるほか、「S+」では足まわりも引き締まりますが、20インチタイヤということもあり、上屋とシャーシのバランスがもう少しで、長時間使う気にはなりませんでした。
また、4輪アクティブ・ハイト・コントロール・サスペンション、アダプティブ・バリアブル・サスペンション・システムの「4-Wheel AHC&AVS」の効果を試すようなシーンは残念ながらありませんでしたが、本格的なオフロード走行を指向するのでなく、雪道程度なら装備しなくても問題ないはず。
ほかには、ブレーキ制御付のレーダークルーズコントロールの採用も朗報ですが、こちらは完全停止まで作動する全車速域対応ではなく、約50~100km/hというものでやや物足りなく感じます。
本来の真価を発揮するオフロード性能に盤石の構えをしつつ、オンロードの快適性も追求したランドクルーザー。やや厳しい燃費や、中途半端なレーダークルーズコントロールの件など、細かな突っ込み所もありますが、走りの面では王者の風格は感じさせるものになっています。
(文/塚田勝弘 写真/佐藤靖彦)