マツダ・ロードスター、ダイハツ・コペンそしてホンダ・S660。2人乗りのオープンスポーツモデルが昨年の大きな話題となった。しかし、オープンにして走れるのは陽気のいい時期だけで、暖冬と言われる今年であっても、さすがに冬場にオープン走行は厳しいのではないか。暖かい時期しか楽しめないのに、わざわざオープンカーを買うなんて、かなりの贅沢…などと、オープンカーを所有したことのない筆者は、そんな想像をしていた。しかし、ロードスター、コペン、S660のいずれも発売から数か月経過しているにもかかわらず、現在も納車待ちが出るほどの人気を保っている。これはひょっとして、冬でもオープン、イケる…のか? ということで、ホンダからS660をお借りして、冬のオープン走行は快適なのかどうか、公道実走で検証してみた。(産経ニュース/SankeiBiz共同取材)
オープンカーは走る露天風呂だった 外気温1~3℃の箱根でも平気
試乗を行ったのは1月17日(日)。渋滞路を含む市街地、高速道路、山坂道と3つのシチュエーションで、それぞれオープン走行の快適度を試した。
「暖冬」と言われながら、試乗当日の日中都心の外気温は4~8℃。山坂道試乗の場となった箱根・芦ノ湖周辺は標高が高いこともあって1~3℃前後となかなかの寒さ。
服装は、コーデュロイのシャツにチノパン、薄手のダウンジャケットを羽織って、首には毛糸のマフラーという軽めの装いで挑んだ。あえてガチガチの防寒にしなかったのは、オープンカーでない普通のクルマに乗るのに近い軽装で、手軽にオープン走行が楽しめるのかどうかを確かめたかったからだ。
幌屋根を左右両側から巻き寿し式に丸めて外し、ボンネット内のケースに収納。左右の窓を全開にして、いざ出発!