なぜハウス食品は「CoCo壱番屋」という大きな買い物を決断できたのか? (5/6ページ)

2016.2.6 17:13

 「ココイチのライバル」が現れない理由

 もちろん、いくらあちこちでカレーが食べられるとは言え、これだけの人気メニューゆえにやはり専門店で食べたいというニーズもそれなりにあるはずです。ただし、その際に求められているのはあくまでも「スタンダードなカレー」なのだと思います。皆さんがイメージする、あの茶色くて、適度な粘度で、ライスに良く合うカレーです。求められるカレーのイメージがかなり共通しているために、実はマーケットの中で必要とされている「席」はたった1つなのです。「奇をてらわない王道のカレーを、適正な価格で提供してくれる専門店」、これがCoCo壱番屋が押さえているポジションです。

 ちなみに牛丼については商品の違いは各社でそこまでないように思われますが、マーケットの裾野の広さが3社を共存させているのではないでしょうか。さらに言えば、CoCo壱番屋が上手なのは、あくまでスタンダードな味をベースにしながらも、辛さやトッピングの幅を増やすことで、それぞれのお客に「自分にぴったり」と思わせることができている点です。

完全に二極化した構造になっているのです

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