実際、同社は売上高経常利益率が10%を超えていて、外食企業としては非常に優秀な経営状態が続いています。急いでどこかの企業の傘の下に入る必然性は感じられません。これも驚きに繋がった大きな理由でしょう。
一方で、当初から「納得」の声も多く存在しました。そもそも壱番屋にはすでにハウス食品からの資本が入っていましたし、さらにスパイスなどの食材で両社には取引があったためです。
それに加えて壱番屋からすれば、創業家が築き上げたビジネスモデルをベースにしながらも、組織のガバナンスの長期的な安定を求めたことも想像に難くありません。
かたやハウス食品にとっては、今後海外展開をしていくうえで、「カレー体験」をしてもらうための装置として飲食店は最適です。まさに両社の思惑が合致したということなのでしょう。