では具体的にボルボはS90で、どんなストーリーや価値観を語ろうとしているのでしょうか?
そのキーとなるのは「スカンジナビアン・デザイン」、そしてスーパーチャージャー&ターボ過給の2Lガソリンエンジン320ps・400Nmで前輪を駆動し、87ps・240Nmの電気モーターで後輪を駆動するPHEVパワートレインです。
計407ps・640Nmを発揮するパワフルなAWD仕様ですが、カタログ燃費は100km走行あたり1.9L、つまりリッター52km強。それでいてCO2排出量は44g/kmに抑えられているのですから、圧倒的ですね。
「パワフルであることを表現するのに攻撃的である必要はない」と、ボルボのチーフ・デザイナーであるトーマス・インゲンラートは断言していました。
先代と比べた時に、キープコンセプトとロー&ワイド化に傾きがちな、ともすれば保守的なEセグメントで、明らかに違うカードを切っているのです。