独自の環境技術「SKYACTIV」を搭載した自動車の販売が絶好調のマツダは、3期連続で最高益を更新する見通し。その生産現場を支える3人のリーダーを直撃した。
1カ月間仕事がないという経験
--2008年9月にリーマンショックが起こり、世の中の景気が一気に冷え込みマツダの販売・生産にも大きな影響が出ました。当時の生産部門の雰囲気はいかがでしたか?
【藤井】「会社は本当に大丈夫かなぁ」と心配でした。通常、車両工場は昼と夜の2交代勤務で仕事をしています。ただ、状況によって夜の勤務がなくなるときもたまにはあるものです。しかしあのときは事情が違って、初めて、まるまる1カ月間夜間の仕事がないという経験をしました。
--今のスカイアクティブ搭載車の好調ぶりとは雲泥の差ですね。
【藤井】当時は、マツダが今のような好ましい状況になるとは、全く考えもしませんでした。今は忙しい日々です。今年9月などは、土曜日に休出(休日出勤)の連続と言ってもよいような状態でした。だから非常に活気があります。生産現場は“つくってなんぼ”の世界ですから。
--生産ラインが止まってしまうと、仕事のモチベーションを上げるのはなかなか難しいのではありませんか。