現在のヤフーに利益をもたらしているのは、同社が株式の15・5%を保有する中国の電子商取引最大手、アリババ集団だ。中国で「独身の日」の11月11日に実施した24時間セールで、日本円にして約1兆8千億円を売り上げた。ヤフー・ジャパンも堅調で、両社株をヤフーの企業価値から差し引くとマイナスになるとの分析もある。
逆スピンオフで起死回生狙う
そんな中、繰り出した逆スピンオフ計画。初めにスピンオフ計画があった。
約300億ドルの価値があるアリババ株を分離(スピンオフ)するというもの。ただ、普通に売却すると多額の税金がかかるため、株を新設する別会社に移した上で、ヤフー株主には別会社の株式を割り当てることを計画していた。
この計画なら節税で利益を最大化でき、本業の立て直しに役立つと考えたのだ。だが、税務について問い合わせた米内国歳入庁から色よい返事はなかったという。