クネクネと曲がった湖畔の周回路と走行ペースの速めな国道を試乗コースとして走り出して、まずは音振動の滑らかさが印象に残ります。圧倒的に静かというわけではありませんが、いやなノイズやヴァイブレーションが抑えられているので、音振がマイルドになったと感じさせられるのです。
フォレスターはモノコック構造のボディですが、ラダーフレームを使った本格オフローダーのような、サスペンションの動きがボディへ伝わるときに、なにかを一枚挟んでいるような感覚に近いといえましょうか。乗り心地に関して、いい意味でフィルターをかけたようなフィーリングで、この快適性はフォレスターの美点といえそうです。
サスペンションとボディの間にフィルターを挟んでいるような感覚というと、ハンドリングにおいてはネガティブなのでは? と思うかもしれませんが、新採用された「アクティブ・トルク・ベクタリング」が働いていないような日常的な速度域から、ステアリング操作に対するダイレクト感は、明確に感じることができるのも、新型フォレスターの特徴。