楽しみ方新提案も
メーカーも新たな楽しみを提案する。スズキは8月に米アップルのスマホ「アイフォーン」向けに、ライダーを対象にした無料の交流アプリの配信を開始。アプリを使ってツーリング仲間が地図上でお互いの位置を交換したり、「休憩中」などの状態を発信したりすることができる。
この状況を受け、市場に変化が表れ始めた。ヤマハ発動機が昨年12月に発売したスポーツ車「YZF-R25」は9月までに販売が年間計画の7000台を超え、購入者の平均年齢が33歳と若者に人気だ。55万6200円と手の届く価格に加え、「スポーツ車の魅力が伝わった」(広報グループ)。
ホンダやヤマハ、スズキ、川崎重工業という国内メーカーは約4割の生産シェアを持ち、世界のバイクの2台に1台は“ジャパンブランド”とされる。だが、国内市場の縮小が続けば開発力低下や人材不足につながる恐れもある。このため漫画などに限らず、今後もさまざまな機会を捉えバイク人気を取り戻すことが不可欠だ。(会田聡)