百貨店各社がカシミヤ製品の拡販に乗り出している。高額なカシミヤ製品はかつて百貨店が得意としていた商材だったが、ファストファッション大手のファーストリテイリングをはじめ、イオンなど流通各社が相次いで投入した1万円を下回る低価格商品に押されているためだ。高品質やサービスなどを武器に、巻き返しを図る考えだ。
5年前からカシミヤ製品のPB(プライベートブランド=自主企画)を展開している高島屋は22日、今年の新商品としてカシミヤとシルクを素材にした肌着を28日から売り出すと発表した。着心地が良くなるように縫い目がない製法を採用したほか、カシミヤの弱点である強度をシルクで補った。価格は8500~1万6200円。
同社のカシミヤ製品は高級とされる中国の内モンゴル自治区産のカシミヤを使用。自社による買い付けなどで、婦人用カシミヤセーターでは最低価格で1万800円を実現したという。