百貨店や旅行会社などが扱う「積み立てサービス」の人気が高まっている。毎月、一定額を積み立てて満期になれば上乗せの「ボーナス」が加算され、積立額以上の金額の商品券や旅行券を受け取れる。買い物や旅行と使用目的は限定されるが、お得感から注目を集めているようだ。(平沢裕子)
1年で1カ月分加算
東京都内に住む30代の女性会社員は5月から都内の百貨店の積み立てサービスを始めた。毎月5千円を積み立て、1年後に6万5千円分の買い物券を受け取るコースだ。女性は「6万円で5千円分の加算がもらえるのは得だと思った。この百貨店ブランドの靴がお気に入りで年に1~2足買っている。買い物券は期限がないので、靴や友達へのプレゼントを買うときに使いたい」と話す。
百貨店の積み立てサービスは、毎月決められた金額を半年、または1年積み立てるとボーナスが付いて戻ってくるのが一般的だ。多いのが、毎月1万円を12カ月積み立てると、1カ月分の1万円がボーナスとして加算され、合計13万円分を受け取れるというサービス。同額を銀行で積立預金した場合、金利0・025%なら受け取り利息は1年で8円。これと比べるとお得感が高い。また、ボーナス分には税金がかからないので、まるまる13万円分を受け取れる。ただし、戻ってくるのは対象の百貨店で使える商品券や買い物カードで、現金ではない。