百貨店各社が店舗の大改装に取り組んでいる。独自商品の充実や欧州の超高級ブランドなどの品ぞろえを強化した個性的な売り場づくりで、富裕層や訪日外国人客の購買意欲を刺激する。松屋は4日、銀座店(東京都中央区)の紳士フロアを15年ぶりに刷新した。総投資額は6億円。自分磨きのために高額な品への出費を惜しまない傾向にある30~40代の男性客を「強く意識した売り場にした」(古屋毅彦本店長)という。
外国人向け充実
銀座を訪れる外国人客に人気のあるスーツケース売り場も拡充。人気が高いメード・イン・ジャパンの品ぞろえを強化した。紳士フロアの年間売り上げは改装前よりも20%増の55億円を目指すとしている。
今回の改装では、松屋オリジナルブランド「アトリエメイド」の出店や、売り場の一角で革製品の職人が縫製や加工の実演を行う「レザークラフトマン」も新規に導入。百貨店では、初出店となる欧州の高級ブランドの店もそろえ、幅広い需要を取り込む考えだという。