年末のお歳暮商戦に向け、百貨店やスーパー各社の動きが本格化してきた。今年は注文が増えているインターネット通販を強化しているのが特徴だ。また友人や家族が集まるクリスマスやお正月などの贈り物として購入してもらおうと品ぞろえや購入場所などに工夫を凝らしている。法人需要が減少傾向をたどる中、あの手この手で個人需要を掘り起こしたい考えだ。
J.フロントリテイリング傘下の大丸松坂屋百貨店は11月1日からの店頭予約に先立ち、ネット通販の予約を今月14日から始めた。お歳暮だけでなく、親しい知人や家族に送る「パーソナルギフト」にも対応した約1630点を用意した。同社は「普段は節約しても、こだわるときは高額でも納得できる商品を選ぶ傾向が強まっている」とみて同社限定商品を、過去最多の129点も取りそろえ、前年比3%増の売り上げを目指す。
高島屋は、カタログをスマートフォンで読み取ると通販サイトに移行するサービスをお歳暮で初めて導入した。「店頭だけでなく、自宅などでもゆっくり考えたいというニーズに対応した」(担当者)という。ネット経由の売り上げは前年比30%増を見込む。