最新の流行を低価格で提供するファストファッションブランドが約10店も集中する大阪・ミナミの心斎橋、道頓堀周辺で、各店が差別化戦略を打ち出し始めた。スウェーデンの「ヘネス・アンド・マウリッツ(H&M)」の日本法人が女性ブランド中心のイメージを打破しようと、H&Mで国内初の男性向け専門店を5日にオープンさせるほか、ライバル店も“爆買い”を続ける中国人ら訪日外国人客の嗜好に合わせた品ぞろえを強化するなど、生き残りをかけた競争がさらに激しくなっている。(中山玲子)
「関西には(リーズナブルな)価格を重視し、ファッションにも目の肥えた客が多い」。3日、H&M戎橋メンズの内覧会でH&M日本法人の担当者は、同社で国内初の男性向け専門店の出店地に関西を選んだ理由を、こう説明した。
H&Mは心斎橋、道頓堀周辺に3店舗を構える。このうちH&M傘下の別のブランドが入っていた店舗を今回、男性向け専門のH&M戎橋メンズ(地上3階、地下1階)として新たにオープン。残る2店舗をそれぞれ女性向け(戎橋店)と家族向け(心斎橋店)にし、販売対象を明確にした店舗展開にする。