とはいえ、状況としては、初シーズンを終えて結果を出したフォーミュラEを応援する声の方が優勢なようです。昨年9月10日付BBCスポーツ(電子版)によると、確かにクリスチャン・ホーナー氏が指摘するように、F1のマシンの最高速度が時速200マイル(時速約321キロメートル)なのに対し、フォーミュラEのマシンは時速150マイル(時速約241キロ)と確かに遅いのですが、このBBCスポーツは「曲がりくねった市街地の公道サーキットでは、顕著な違いは見られない」とばっさり。
そして、ファンたちが大きな魅力と考える迫力ある走行時の爆音も、当のF1側がそう考えていないフシがあります。なぜなら、昨年からF1で使用されるようになった新型エンジン「V6 ハイブリッド」の排気音は134デシベルで、これまでの145デシベルより下がっていたのです…。ちなみにフォーミュラEのマシンの排気音は、普通の自動車が公道を走る際に出すものより10デシベル大きい80デシベルだそうです。
さらに、ビジネス面でもフォーミュラEの方が有望です。今シーズンのレースには10チームが出場しましたが、このうち、モナコの「ヴェンチュリー」というチームは、何とハリウッドスターのレオナルド・ディカプリオさん(40)が共同創設者に名を連ねているのです。