また、投資全体の4分の3を韓国国内に振り向けるという計画についても「効果があるのか」といった意見は少なくない。現代自側は自国の雇用を増やし、韓国経済に貢献すると説明しているようだが、韓国の自動車市場は150万台前後と米国の約10分の1、中国の1割にも満たない。収益改善にはグローバルでの生産拡大が欠かせない中、自国でのシェアなどにこだわっているようでは巨額投資が無駄金になってしまう恐れもある。
首をかしげる新本社ビル計画…
そして、業界関係者のみならず、韓国国民も首をかしげるのが巨費を投じる新本社ビルの建設だ。収益が低迷し、米国では品質問題に揺れるなど、いわば非常時にもかかわらず、本社ビルに大枚をはたく経営姿勢に「投資計画は1、2年で見直され、全額が投じられることはないのではないか…」との声が早くも上がっている。
サムスン電子と並び現代自の業績はGDPを左右する規模だけに、今回の巨額投資の成否は韓国経済を揺るがすことになるかもしれない。