米ミシガン州デトロイトで12日に開幕した北米国際自動車ショーで、各社はこぞって力強さを前面に打ち出した。米国の自動車市場は原油安によるガソリン価格の下落や景気の強さという追い風を受けており、各社は燃費よりも性能を重視した車種で競い合う。一方、各社は電気自動車(EV)などの展開にも力を入れており、米国市場でも環境性能の重要性は着実に高まっている。
「新型NSXでスーパーカーの定義を塗り替える」。ホンダの高級車ブランド「アキュラ」の発表会で、米国ホンダのアカビッティ上級副社長は満を持して送り込む新型車に自信をみなぎらせた。
NSXは2005年の生産中止後も復活が模索されてきたが、08年のリーマン・ショック後の景気低迷で実現が先送りされてきた。今秋、北米で販売が始まる新型NSXは550馬力超のパワーを誇り、価格は約15万ドル(約1770万円)からという高級車となるが、ガソリン価格が1年前より35%も下がり、景気の回復基調も強まっている現在の米国の状況が復活を後押ししたといえる。