それを受けてスタートした今回の特別部会だが「光の道」という当時の報告書に用いられた言葉は姿を消した。「世界最高水準」や「2020年代に向けた情報通信政策」など壮大な看板が掲げられているが、当時の総務省幹部も評価していたブロードバンド普及100%の目標が達成にほど遠い状況なのは、何が問題なのか。
山間部や離島の全てを光ファイバーで結び、世帯の固定通信だけで100%普及を目指すのは非現実的だ。
3年前の論議は固定通信設備のあり方に偏重したが、今回は市場の変化を反映し移動体サービスにシフトすることが確実。地域や業務範囲でNTTを分社化した競争政策や、固定電話のユニバーサル(全国均一)サービス義務が時代にそぐわないのは誰でも分かる。