NTTグループの光回線サービス「フレッツ光」が苦戦している。ライバル企業は携帯電話との「セット割引」が好調だが、NTTは法で規制されているうえ、スマートフォン(高機能携帯電話)やタブレット端末、次世代高速通信(LTE)普及が、PC離れによる“回線離れ”に拍車をかけている。先月総務省の部会で規制見直しの議論が始まったが、平成25年度の契約純増数は目標を3割下回る70万件にとどまる見通し。だが、その下方修正した目標でさえ、達成は容易ではなさそうだ。
あまりの低迷ぶりに「想像以上だ…」
「モバイルとの競争がわれわれの想像以上に早い。スマホ、タブレットの伸び率がすごい」
2月28日。総務省に来年度の事業計画認可を総務省に申請したNTT西日本の酒井紀雄・経営企画部長は、申請後の発表会見で「想像以上」を連発した。
それほど「想像以上」だったのは、グループの光回線サービス「フレッツ光」の低迷ぶりだ。東の昨年度の契約純増数は計画比10万件減の40万件、西に至っては20万件減の30万件にとどまる見通しとなった。