電気通信事業者協会(TCA)は7日、これまで月次で公表していた携帯電話事業者別契約数について、4月以降は四半期ごとに公表すると正式発表した。市場が成熟期に入ったことや過当競争を招いていることから、ソフトバンクモバイルの要望にNTTドコモやKDDIが乗ったためだ。だが、これで携帯電話市場の競争がなくなるわけではない。3月末の契約数は1億3955万件を超え、普及率100%の国内市場で顧客争奪戦はますます激しくなる恐れがある。
携帯電話の月次契約数は平成8年1月に公表を開始した。23年12月にイー・アクセスが公表をやめ、その後は大手3社だけが発表していた。4月からは携帯電話各社が決算会見時に四半期ベースの契約数を公表する。TCAはその後に各社の契約数を集計し、ホームページで公表するが、変化の激しい携帯電話市場で情報開示の姿勢が後退したことは否めない。