「デジタル家電の王者」として君臨する韓国サムスン電子が、米ラスベガスで今月7~10日に開かれた世界最大の家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」で2度、“屈辱”を味わった。
自信満々で臨んだテレビの大画面対決で、同じ韓国のLG電子に敗北。さらに展示概要の発表会では登壇した米ハリウッドの大物映画監督がしどろもどろになり、「恥をかかせた」と波紋を呼んでいる。営業利益も2年ぶりに減益になるなど、サムスンは失速ぶりが目立ち始めている。
有機ELでLGに敗北
テレビはCESの展示でも一番の花形製品。かつては日本企業の独壇場だったが、近年はテレビで世界シェア1位のサムスンが覇権を握っている。
技術力を競う主戦場は、液晶から次世代テレビの主力になるとみられる有機EL(エレクトロルミネッセンス)に移行。サムスンも70型超の大画面有機ELテレビを準備していた。