石油元売り、海外開発注力　原油や天然ガス、収益強化狙い (3/3ページ)

　昨年１月にパイプライン大手アルタガスとの提携で合意。同年１０月に石油やガスの貯蔵・輸送を手がけるペトロガスエナジーへの出資を決めた。シェールガス由来の液化天然ガス（ＬＮＧ）、液化石油ガス（ＬＰＧ）の対日輸出態勢を整えつつある。

　これに対し、ＪＸホールディングス（ＨＤ）傘下のＪＸ日鉱日石開発は自前の油田・ガス田開発に力を入れる。１３年に日量１１万３０００バレルだった原油・天然ガスの権益生産量を２０年に２０万バレルに引き上げる目標を掲げており、マレーシアやカタールで探鉱を続ける。

　また、１２年に米エクソンモービルから独立した東燃ゼネラル石油も、海外の油田・ガス田開発を視野に入れる。

　経済産業省資源エネルギー庁幹部はこう指摘する。「国内市場が縮小する中、元売り各社は国内の企業再編を加速し、成長の活路を海外に見いだすべきだ」