同国はバイオディーゼル燃料の原料となるパーム油の生産量・輸出量で世界首位となっており、政府は引き続きバイオディーゼル燃料の消費量を拡大し、石油依存からの脱却を進めたい意向だ。
バイオディーゼル燃料の消費拡大はバイオ燃料産業のみならず、パーム油の原料となるアブラヤシを生産する大規模農園にもプラスになるなど、経済波及効果は大きいとみられている。
しかし、バイオディーゼル燃料の消費拡大には課題も残る。インドネシア・バイオ燃料製造者協会によると、現規制を実施した場合のバイオディーゼルの年間消費量は940万バレルと試算されるが、実際の消費量は500万バレルとおよそ半分にとどまる模様だ。
同協会幹部は「バイオディーゼル燃料をインドネシアのジャワ島からスマトラ島まで運ぶより、シンガポールから直接運び入れた方が運搬コストが安い」と指摘。