カレーチェーンの「CoCo壱番屋」と「ゴーゴーカレー」が相次いでインドネシアに進出した。すでに海外店舗を多く持つ両社だが、イスラム圈への出店は初めて。「日本のカレー専門店」はインドネシアにはなく、手探り状態からのスタートになる。
◆豚は使用せず
8日、日本で「CoCo壱番屋」1225店舗を運営する壱番屋(愛知県一宮市)はジャカルタ中心部の高級モールに1号店を開店させた。東南アジア諸国連合(ASEAN)では3カ国目で今後ミャンマー、ベトナム、フィリピンへも出店する予定だ。
日本と同じでご飯の量とトッピング、辛さを選択できるようにした。一方でムスリム(イスラム教徒)への配慮として豚は使用していない。
壱番屋の浜島俊哉社長は「受け入れられないわけがない」と自信をみせる。
イスラム圈ではハラル(教義に沿った)料理を提供する店に「ハラル認証」を発行している。比較的寛容とされるインドネシアでは「認証がない店では食事しない」人から「豚が入ってなければ認証がなくても気にしない」人までさまざまだ。
ムスリムの地元誌女性記者(25)は「友人や家族と外食するときは、ほとんど認証のある店。ただ取材で(ハラル認証のない)レストランに行くときはある」と語る。仕事で日本に行った際は豚が入っているかどうかだけ確認していたという。
「ハラルに対応しようとすると味が変わってしまう」(浜島社長)こともあり、CoCo壱番屋は認証を取得しない方針だ。