一方、濃厚なルーの「金沢カレー」専門店のゴーゴーカレーは「ハラルカレー」を提供する。ジャカルタ中心部から少し離れた、休日に家族やカップルでにぎわう中規模モールと、オフィス街のモールに相次ぎ出店。ハラル認証の取得には申請してから数年かかる見通しだが、取得によりムスリムにとって「安心」できるブランドを目指す。2店舗は運営会社のゴーゴーシステム(石川県金沢市)がライセンス契約を結ぶコンサル会社の子会社が運営。フランチャイズ展開も狙っており、すでに引き合いがあるという。
◆なじみないスタイル
インドネシアにもスパイスを使った料理はあるが日本の「カレーライス」スタイルの料理はない。
「客にチキンカツを切ったり、ルーをかけたりするところを見てもらっている」(ゴーゴーカレー)、「トッピングや量、辛さなど『カスタマイズ』してもらう」(CoCo壱番屋)などインドネシア人にとっては「見慣れない」食べ物に対してハードルを下げるための工夫をした。
未知の市場への参入に浜島社長は「勉強させてもらう」と述べ、客の好みなどを見極めながら調整していくとした。ムスリムは世界人口の約4分の1を占める。両社ともインドネシア市場の先にある巨大市場を見据える。(インドネシア邦字紙「じゃかるた新聞」記者 堀之内健史)