MT色の濃いシングルクラッチ式AT
トランスミッションは、フィアットの「デュアロジック」と呼ばれるATモード付5速シーケンシャルを採用している。デュアロジックはマニュアルトランスミッションの構造をベースとしたシングルクラッチ式ATで、普段MT車で行うクラッチ操作とギア変速をドライバーに代わって電子制御するシステム。これら通常のマニュアル操作をオート化しているため、運転が得意なドライバーが操るMT車と比較して変速ショックを感じやすいが、このガクガクとしたダイレクト感がいかにも「クルマを運転している」「大きな機械を動かしている」といった気分にさせてくれる。この独特の乗り心地は、乗る人によって好みが分かれそう。
ちなみにデュアロジックは、アクセルペダルを踏んでいない時に車両がスーッと進むクリープ現象が発生しないため、坂道発進やリバース時に丁寧なアクセルワークが必要とされるが、すぐに慣れるので心配は無用。もちろんMTモードを選択すれば、シフトレバーを「+」「-」に入れて一段ずつ変速させながらマニュアル運転を楽しむこともできる。
(前編はここまで。次回の後編では、キャンバストップの魅力や500Cの“モテっぷり”をお届けします。お楽しみに!)