500らしいデザインを継承
筆者が初めてフィアット500を見たのは、小学生の時にレーザーディスク(懐かしい!)で見た「ローマの休日」に登場する初代モデル。新聞記者とカメラマンが、オードリー・ヘプバーン演じるアン王女を連れてローマの街中を走り回る「トポリーノ」と呼ばれるオープンモデルだった。その後、ルパンでもおなじみの2代目「NUOVA 500」が登場。500といえば、つぶらなヘッドランプや丸みを帯びたフェンダーが特徴だが、今回試乗した3代目は、これまでの500らしさを踏襲しつつ、レトロ感の強いスタイルをしっかり現代風に仕上げている。さらに、今回のマイナーチェンジではLEDデイライトを採用するなど、外観をよりファッショナブルに進化させている。
カラフルで快適なインテリア
インテリアもかなり高いレベルでオシャレ。フィアットのロゴをあしらったハンドルや先端が窄んだレバー、大型の計器類など至る所にクラシックな雰囲気をぷんぷんと漂わせているが、ハンズフリーボタンの装着やメーターパネルを部分的にデジタル化するなど、イマ風な要素もちりばめている。試乗車のダッシュボードはレッド、クリーム、グレーの3色使い。スイッチ類など決して質感は高くないが、日本のメーカーにはなかなか真似できない、イタリアらしい抜群のセンスを感じる。