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【野口裕之の軍事情勢】安保関連法成立は、中国の尖閣占領によるオメザの後? (5/5ページ)

2015.7.13 06:00

自民党の勉強会で挨拶する百田尚樹氏(右)。この時の発言は、安全保障に関する日本の戦後法制史の情けなさを端的に物語った=2015年6月25日、東京都千代田区永田町の自民党本部(斎藤良雄撮影)

自民党の勉強会で挨拶する百田尚樹氏(右)。この時の発言は、安全保障に関する日本の戦後法制史の情けなさを端的に物語った=2015年6月25日、東京都千代田区永田町の自民党本部(斎藤良雄撮影)【拡大】

 (1)日本防衛を強化すべく米国を要に広く同盟・友好国を募る(2)中国軍膨張を恐れる近隣各国が日米+α同盟に接近してくる(3)中長期的にインド洋・中部太平洋に侵出し、ソ連以上の化け物と化すであろう中国を囲むように位置するアジア・大洋州での同盟・友好国が増える…。

 冷静時代の「三位一体」に似るが、冷戦時のごとき偶然に頼らず、中国の経済に吸い寄せられながら、軍事膨張には脅える関係国への能動的働き掛けが不可欠。特に、中国大陸を封鎖するかに見える日本列島線の軍事力を向上させ不沈空母化し、米軍来援を容易にする戦略は、中国を怖がる関係国の安定化努力に自信を与える。

 好機にもかかわらず、国民の今次安保関連法案に抱く警戒感は強く、世論調査では「説明が不十分」との声が多い。同種の法案に浴びせられる「いつもの声」。確かに法案は難解だが、国民の側も年金問題同様内容を吟味し、雑音を遮断し、政府の説明を聴いているのか。《戦争を起こす法律》は断じて許されない。しかし《戦争ができる法律》が不備では、抑止力が機能せず戦争を未然に防げない。感情やムードに流されていると、この理屈が分からない。(政治部専門委員 野口裕之/SANKEI EXPRESS

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