しかし、ザルカウィ容疑者が06年、死亡すると、後継者のアブアイユーブ・マスリ容疑者と分裂した非ザルカウィ派など複数の組織が合流し、上部組織「イラク・イスラム国」を結成。しばらくはマスリ容疑者率いるザルカウィ派と非ザルカウィ派が並び立つ体制が続いたが、両派の指導者が10年、米軍などの掃討作戦で同時に死亡すると、イスラム国はさまざまな勢力の混成組織になっていった。
現在、イスラム国の組織は一枚岩ではないだけに交渉ルートの確立は容易ではないが、ザルカウィ派の人脈を地道にたどる労苦は必要だ。(SANKEI EXPRESS)