このホテルなど3カ所で約60人が死亡したヨルダン史上最悪のテロ。リシャウィ死刑囚は、イスラム国の前身「イラクの聖戦アルカーイダ組織」の元指導者、ザルカウィ容疑者の側近のきょうだいとされる「大物」(地元記者)だ。イスラム国やアルカーイダなど、イスラム過激派に関わる人間なら、誰もが知っている超有名テロリストと言っていい。
仏襲撃事件に焦り
イスラム国にとってみれば、組織のルーツにつながる象徴的人物を“奪還”できれば、PR効果は絶大で、衰えてきている勢いを再興できると考えているに違いない。特に、フランスの風刺週刊紙「シャルリー・エブド」襲撃テロ事件が、対立するライバル「アラビア半島のアルカーイダ」の主導で起こされた直後だけに、何かセンセーショナルなことを巻き起こし、反転攻勢のきっかけとするもくろみだろう。