もう一人の中島氏は山梨1区から出馬の予定だが、山梨1区の維新の候補者は小沢鋭仁(さきひと)国会議員団幹事長(60)。小沢氏と犬猿の仲として知られる民主党の輿石東(こしいし・あずま)参院副議長(78)は小沢氏落選に向け、徹底的に中島氏を支援するとみられる。
維新の江田憲司共同代表(58)は20日の会見で「ここは譲らない」と明言。橋下氏に近い国会議員団幹部は「民主党は強気になっている。ガチンコでいい」と受けて立つ構えだ。山梨1区が民主と維新の間で火種になるのは間違いない。
橋下氏出馬が鍵
同時並行で生活の党議員の民主党への復党問題も動き出した。関係者によると、生活の小沢一郎代表は10月下旬、都内で輿石氏と会談した。小渕優子前経済産業相(40)と松島みどり前法相(58)が辞任したのは10月20日。年内解散の可能性を感じ取った小沢氏は、生活と民主との合流を打診した。だが、会談に立ち会った民主党幹部は、首を縦に振らなかった。
そこで小沢氏が提案したのが、小沢氏以外の鈴木克昌幹事長(71)ら生活議員の民主党への「復党」だった。小沢氏は周囲に「俺は無所属でいいんだ」と漏らしているが、理想は新党結成とされる。