安倍晋三首相(60)は19日、官邸で産経新聞の単独インタビューに応じ、生活必需品の税率を低く抑える軽減税率を、2017年4月の消費税率10%への再引き上げ時に導入する方向で検討する考えを示した。憲法改正については「国民の関心をよく見極めながら、どの条項から改正するか自民党内で大いに議論したい」と述べた。
税調幹部が合意
首相は、消費税率10%時の軽減税率導入について「導入の方向で検討を行うよう指示した。自民、公明両党の税の専門家が議論をスタートすることになる」と答えた。与党税制調査会幹部は19日、国会内で会談し、消費税再増税時の軽減税率導入を目指すことで合意した。
消費税再増税について首相は「安定的な財源を得る必要があるので、(消費税率を)10%まで上げていく必要はある。ただ、そのタイミングは、経済成長の足を引っ張らない、デフレ脱却を阻害しないタイミングにする必要がある」と説明。「3年間あれば、3度の賃上げを実施することができる。私にはその自信がある」と述べ、再増税を1年半先送りした自身の判断に理解を求めた。