海保によると、台風の接近で、船団の大半は影響の少ない南東の海域などに退避。6日朝には小笠原諸島の領海内に13隻が残っているのを確認し、午後3時現在では12隻に減った。
外国船が領海内に避難する場合、海上保安部署などに事前申請するのがルールだが、この12隻は申請していなかった。海保は波が高く中国漁船に近づけないため、停泊理由を申請するよう呼びかけている。
台風20号は6日、小笠原諸島の父島や伊豆諸島の八丈島などに接近した後、北上を続けた。今後も速度を上げながら日本の東海上へ遠ざかり、7日に温帯低気圧に変わる見通し。
≪中国「重大性を認識」≫
菅義偉(すが・よしひで)官房長官は6日の記者会見で、中国船によるサンゴ密漁問題をめぐり、中国が日本政府の再発防止申し入れに対して「重大性を認識しており、漁民の指導や対策に取り組んでいる」と回答していることを明らかにした。
菅氏は、木寺昌人(きてら・まさと)駐中国大使(62)が3日に中国の王毅(おう・き)外相(61)に対して、書面で再発防止の必要性と遺憾の意を伝えたと説明。同時に、中国側には「さまざまなルートで遺憾の意を表明している」と述べた。