バラク・オバマ米大統領(53)は25日、ハワイ南方の太平洋に点在する7つの島やサンゴ礁の周囲に設定している海洋保護区の面積を、これまでの6倍の約127万平方キロに拡大する布告に署名した。手つかずのサンゴ礁や豊かな生態系を人間活動の影響から守るのが目的で、この海域では商業目的での漁や資源の採掘が全面的に禁止される。保護区の領域は日本の国土面積の3倍を超え、ホワイトハウスによると、「世界最大の海洋保護区」になるという。
CO2サンゴ影響も
拡大されるのは、(1)ウェーク島(2)ハウランド島(3)ベーカー島(4)ジョンストン環礁(5)キングマン岩礁(6)パルミラ環礁(7)ジャービス島-などから成る「太平洋離島海洋ナショナル・モニュメント」の海洋保護区。
AP通信によると、この海域には130以上の深海山脈があり、数千年を超える深海サンゴなど、希少で壊れやすい生態系が存在している。何百万ものウミガメや海生哺乳類がこの海域をエサ場として生息しているという。