無理な体勢からオーバーヘッドシュートを繰り出すなど、貪欲にゴールを狙い続けた大久保嘉人(よしと、32)も、ピッチに崩れるように座り込んだ。「戦う姿勢を見せないと駄目だと思っていたし、勝たないといけないと分かっていた。今はぼうっとしている」と、気持ちを整理できないでいた。
内田篤人(26)は、この日も右サイドを攻め上がり、ゴール前に質のいいクロスを入れ続けた。だが、ゴールにつながらず、「大きな大会で点を取れる選手が各チーム1人、2人いる」と嘆いた。3試合通じて奮闘した右サイドバックは「自分たちの望む結果が得られなかった。これが勝負の世界」と、寂しそうだった。
エース番号を背負い、W杯の初舞台を踏んだ香川真司(25)は、1次リーグ3試合で無得点に終わった。初戦と2試合目はほとんどシュートを放つことすらできなかったが、この日は、何度も見せ場を作った。だが、前半26分に放ったシュートはGKにはじかれるなど、他国のエースに比べ非力さが浮き彫りになり、「点を取りにいった中で点を取りきれず、責任を感じている。自分の実力不足を感じる」と、うつむいた。(EX編集部/撮影:AP、ロイター、共同/SANKEI EXPRESS)