後半16分の競り合いで相手の腕が顔に当たって鼻血を出し、24分に交代。それも貪欲にボールを追い、死力を尽くした結果だ。「完敗で打ちひしがれた。W杯で勝つのに、どうしていけばいいか分からない」と悲嘆したが、奮闘は一瞬の輝きを放った。(共同/撮影:共同、ロイター/SANKEI EXPRESS)
≪ピッチに崩れ落ちたサムライブルー≫
攻め続けた後半。今大会3試合目で初めてフル出場した主将の長谷部誠(30)は、大きな声で仲間を鼓舞し続けた。だが、ゴールは遠く、相次いで失点。試合終了のホイッスルが無情に鳴り響いた。試合後、長谷部は目を潤ませながら、「自分たちの力不足。それ以上もそれ以下でもない」と振り返り、「結果が全ての世界。結果が出ず、主将として責任を感じている」と、声を絞り出した。
長友佑都(ゆうと、27)は膝を抱えてピッチに座り込んだ。イタリアのインテルでともにプレーをするグアリンらコロンビアの選手に励まされ、立ち上がったが、試合後は、報道陣の呼び掛けにも応じず、堅い表情のまま無言で取材エリアを足早に通り過ぎた。