財政難で存続の危機
フェアファクス郡では1989年9月、21世紀に向けてよりグローバルな人材を育成しようと、9つの小学校で教科を外国語で教えるプログラムが始まった。
スペイン語、フランス語なども導入されたが、グレートフォールズ小など3校は日本語を採用した。バージニア州選出の下院議員(共和党)フランク・ウルフ(74)が「絶対に日本語を採用すべきだ」と主張。バブル崩壊前で日本経済が好調だったこともあり、商社など日本企業も積極的に後押ししたのが効いた。
現在グレートフォールズ小の児童538人のうち約130人が、3人の日本人教師の下で日本語の授業を受けている。ウォーランドは91年、ニューヨークの法律事務所に勤務する米国人の夫の転勤に伴い、フェアファクス郡に引っ越してきた。子育てをしながら大学院に通い、バージニア州の就職フェアであったJIP教師募集に申し込み、その場で採用が決まった。以来、22年間にわたってグレートフォールズ小で教えている。