それと増渕社長がいうように、実際に東大卒の起業家が続々と生まれ、なかには株式の上場を実現させ、将来の“ビリオネア”候補と目される若手経営者が現れている。デジタル画像処理技術を専門とし東大出身の技術者が中心のモルフォの平賀督基社長(40歳)、微細藻類であるミドリムシの研究、開発、販売を手掛けるユーグレナの出雲充社長(35歳)、情報キュレーションサービスを提供し2015年4月に上場したばかりのグノシーの福島良典社長(27歳)が、その人たちだ。
「世代が若くなればなるほど、官僚志向が薄れていきます。東大卒の顧客の皆さまの約3割が起業家や事業家だとお話ししましたが、近い将来7割まで増えていくのではないかと見ています」と増渕社長はいう。そうなると、フォーブスの日本版長者番付へのランクインもありえるのだろう。いずれは東大卒の超お金持ちが続々と誕生し、「なぜ東大卒はお金持ちなのか」といわれる日がくるのかもしれない。