そして「重すぎる責任に堪え兼ね、死んでこの現状から逃れられたら、と何度も思いました」と自責の言葉を重ねつつも、「このまま口をつぐみ、世間が忘れていくのを待つことは、さらなる卑怯(ひきょう)な逃げであると思い、(中略)真実を書こうと決めました」と手記の出版にまで至った理由を説明した。
精神科医「非常に強い被害者意識」
続く本編では、研究者の道を選んだ学生時代から、STAP細胞の研究、世界的な学術誌である「ネイチャー」での論文発表、その後の騒動などを、小保方氏の観点から詳細に記述、心情を語っている。
文面からにじみ出るのは、潔白の主張と被害者としての立場、そして論文の共著者であり実験の指導を受けた若山照彦・山梨大教授らへの不信感だ。
精神科医の片田珠美氏は「一読して感じたのは、非常に強い被害者意識です」と強調する。
小保方氏は、STAP細胞の論文をめぐる疑惑が深まり、理研などの調査が進む過程について、以下のように振り返っている。