また、唾液は酸を洗い流したり、中和する作用があるほか、含まれるミネラル成分がエナメル質を補修する。「食後にガムをかんで、唾液を出すようにするのも予防策になります」と北迫助教。酸性の飲食物をとった後に、水やお茶などを飲むのも有効だ。
虫歯の予防には歯磨きが有効だが、酸蝕歯と診断されたり、疑いがあったりする場合は、酸性度の高いものを摂取してから30分~1時間空けて磨くようにする。食後は食品などに含まれる酸の影響でエナメル質が軟らかくなっているため、歯磨きをすると歯が削れてしまうからだ。
北迫助教は「酸蝕歯は虫歯のない、きれいな口の中でも発症する。原因となる飲食物を把握し、しっかりと予防してほしい」と話している。