西宮市では本庁に4カ所ある喫煙所のうち2カ所を調査したところ、昼休みを除く時間に訪れた人数は607人。ただ、ここは職員以外の来庁者も利用するため、おおまかにみて3分の2が職員と仮定して推計した結果、この2カ所での年間タバコタイム・サラリーは5678万3520円となった。
両市とも水道局や環境局、消防局などは別庁舎となっており、同協会ではそれぞれ、少なくとも年間1億円以上のタバコタイム・サラリーが支払われていると推定。全国の国家公務員、地方公務員をあわせた数は両市職員の約460倍として、国全体でざっと920億円以上の税金が消えていると結論している。
1日の半分を喫煙所で過ごす職員
「喫煙所に来る職員たちが、たばこを吸うだけではないことに驚きました」。今年5月、西宮市役所での調査に参加した同市在住の斉藤芳一さん(75)はこう、指摘する。
多くの職員は喫煙所でスマートフォンを操作し、たばこを1本吸い終わっても職場に戻らない人も。長い人では1回につき約45分間、喫煙所で過ごし、1日に5~6回喫煙所に来た職員もいたという。「1日の半分くらい喫煙所にいた人もいました。組織として何も言わないのはどうなのか」と斉藤さんは憤る。