■闇に埋もれた真実に迫る
ありもしなかった嘘を並べ立てられ、無辜(むこ)の日本がどん底にまでおとしめられ、精神の混迷と錯乱状態が続く。中国、韓国から仕掛けられた歴史戦を傍観する限り日本が元気になることはあり得ない。一日も早くこの国難から脱却し、健全な民族精神を回復しなければならないと願う著者は、その歴史戦の最先頭に立って言論戦を展開してきた。
本書はその過程で直面した難題、特に説明に困難をともなった歴史的事件を取り上げながら闇に埋もれてきた真実に迫る。
朝日新聞が昨年、慰安婦を強制連行したとする吉田清治氏の証言を虚偽だと認め、謝罪したという「事件」は、国内外で次の6点の処理を迫るものだと著者は説く。
第1に、国際的には河野談話が慰安婦強制連行の証拠とされている以上、朝日新聞の訂正を機に、河野談話は撤回されなければならないこと。
第2に、慰安婦を「性奴隷」とした国連のクマラスワミ報告は、吉田氏の著書が基本資料となってつくられた嘘の上塗りだから国連の委員会はただちにこれを撤回すること。