丸山ワクチン、有償治験から30年超 アジア各国でも臨床試験へ (2/4ページ)

2014.2.2 08:25

有償治験薬の丸山ワクチン。A液とB液を1日おきに交互に皮下注射するのが基本的な使用法だ

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 通常の「治験」は治療ではなく、有効性や安全性の調査・研究が目的。しかし、丸山ワクチンの「有償治験」は希望する患者に提供することを目的として設けられた制度ともいえる。このため、有償治験を希望した患者に対して、通常の治験のように有効成分が入っていないプラセボ(偽薬)が投与されることはない。

 丸山ワクチンは無色透明の注射液剤で、通常は濃度の違うA液(2マイクログラム)とB液(0・2マイクログラム)を交互に皮下注射する。費用は1クール(隔日使用で40日分)9千円(消費税別、注射料金などは別)。A液の10倍の濃度の「アンサー20」は放射線治療時に起こる白血球減少を抑える薬として認可されており、医療現場で使われている。

 本当に効く?

 有償治験となってから30年以上が過ぎており、これまでの使用者は約40万人。効果については、あるともないともいえないのが現状だ。国際的な医薬品審査の基準にのっとり、がんに効くかどうかを証明するための臨床試験が始まったのは平成16年で、今も続いている。対象は放射線治療を行っているIII期の子宮頸(けい)がん患者で、丸山ワクチンB液とプラセボを併用したときの5年生存率で比較している。

丸山ワクチンはがん治療の選択肢の一つ

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