がんの治療薬としての認可をめぐり、国会で審議されるなど社会的に大きな問題となった「丸山ワクチン」。昭和56年に患者が実費を負担する「有償治験薬」としての使用が認められた。しかし、既に30年以上が経過しており、丸山ワクチンを知らない人も多い。治療の受け方や最近の研究成果を紹介する。
白血球減少抑える
丸山ワクチンは、がんの免疫療法の一つで、がん細胞を直接殺すのでなく、免疫の働きを強化し、がんを抑制する薬。がん治療は、手術、放射線、抗がん剤の3つが基本だが、免疫療法はこれらに次ぐ「第4の治療法」として期待され、丸山ワクチンはその元祖ともいえる。