開店当初、一日の売り上げは50万円を超えた。全国の店舗の中でも上位に入った。しかし、1カ月もしないうちに客はみるみる離れ、行きつけの馴染みの店に戻っていったという。
労働時間の改ざん要求
当初は固定給だった。残業時間にかかわらず20万円そこそこの給料は一定。客足が遠のくほど、残業はキツく感じられた。客が来ないと分かっていても、厨房に入って下準備をして客の来店を待った。「売り上げ目標を立てても、現実的な解決方法が見えてこなかった」
毎日、午後2時過ぎには店に入り、片付けを終えて店を出るのは深夜2時。労働時間は多いときで月350時間に達した。「実働が300時間を超えると、本社から『こんなに多いのか』とケチをつけられ、勤務時間の書き換えは日常茶飯事で行われた。休憩がまったく取得できなくても、『勤務表には休憩時間をきちんと付けとけよ』とクギを刺された」