まずは「現在進行中のリスク」のジャンルとして、地球温暖化など極端な気候の変化が飢餓を生み、社会崩壊による移民増加などをもたらす「極端な気候変化」や、人の往来の激しさやスピードが増し、発生の可能性が高まっている「世界規模のパンデミック(感染症の大流行)」、世界経済がグローバル化して経済危機や貧富の差の拡大が起こりやすくなり、大きな社会混乱や無法状態をもたらす「国際的なシステムの崩壊」など5つのシナリオを挙げている。
また、「外因的なリスク」のジャンルには「巨大隕石の衝突」と「大規模な火山噴火」の2つのシナリオ、「国際政治のリスク」ジャンルには「政治の失敗による国際的影響」のシナリオを指摘した。
さらに「新たなリスク」ジャンルとして、ゲームや映画になったテーマでもある「バイオハザード」の世界として人工的な病原体の生成など「合成生物学」と、小型核兵器などの開発に転用される可能性がある「ナノテクノロジー」、映画「ターミネーター」のように膨大なロボットが人類に反逆する「人工知能」のシナリオのほかに、「その他の全く未知の可能性」も挙げられた。