漫画やアニメーションに出てくるテクノロジーを、現実のものにしようとする動きが活発だ。士郎正宗氏の漫画や、これを原作にしたアニメーション「攻殻機動隊」に登場するサイボーグや人工知能といったテクノロジーを、広く才能や知識を募って現実化させようとする「攻殻機動隊REALIZE PROJECT」が発足。アニメーション業界だけでなく、研究者や技術支援ファンドも交えた取り組みが始まっている。
6月12日に東京・六本木で行われたプロジェクトの発表会。実行委員長で、アニメーション制作会社のプロダクション・アイジー社長を務める石川光久氏は、「今の技術では実現できない『攻殻機動隊』の技術や、作品に描かれてはいなくても『攻殻機動隊』に出てきそうな技術を現実化するものだ」と、プロジェクトの目的を説明した。
プロダクション・アイジーでは、押井守監督の「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」や神山健治監督の「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」、6月20日に公開された「攻殻機動隊 新劇場版」を制作。そこには、身にまとうと姿が消える「光学迷彩」や、脳以外は全身が機械となった「義体」、ネットワークを介して意識を共有する「電脳」などのテクノロジーが描かれていた。