トヨタ自動車は16日、障害者らの生活を支援するロボットの開発で、外部研究機関と連携する枠組み「HSR開発コミュニティ」を9月に発足すると発表した。
加盟機関にトヨタが開発中のロボット「HSR」を研究用に有償で貸与し、音声認識や制御技術などの向上につなげる。研究成果をコミュニティ内で共有するほか、実証実験も支援して早期の実用化を目指す。
コミュニティは当初、HSRを共同研究する大学など数機関が参加する。さらに、年内には公募で企業や大学など約10機関を選定して来年4月から2年契約を結ぶ。研究成果はコミュニティ内で毎年報告する。
HSRは円筒形のボディーに取り付けた長さ約60センチの「腕」を使い、歩行が困難な障害者や高齢者の代わりに室内のものを取ってくるなどの用途を想定する。頭部にはテレビ電話用の画面やカメラも搭載し、タブレット端末を使って遠隔操作もできる。